文字が繋いでくれた心を満たす報酬との出会い!長年の経験と得意分野を活かした「女性限定」の代筆サービス

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静湖さんが長年大事にしてきたこと。それは美しい文字と美しい日本語を使うことだ。35年を過ごした嫁ぎ先を離れ、自分が心から楽しめることを見つけた今は、毎日が充実しており、新たな発見や輝きに溢れている。「書くこと」という得意分野を活かして出品をはじめたココナラでは、日々いろんな依頼者とやりとりをしている。

毎日の生活の中で自然と身に付けて行った自分の得意なこと。それを活かして、たくさんの人から感謝され心から喜んでもらえることは、これまでの人生では得ることのなかった「心を満たす報酬」だ。自分の特技をシェアすることが、毎日を楽しく過ごすきっかけになることを気づかせてくれるストーリー。

経歴:「書くこと」と向き合い続けてきた激動の半生

父の美しい字をきっかけに「字を書くこと」に目覚める

大家族の長女として生まれた。会社を経営していた父親は、昔ながらの厳しい人だった。読書好きだった母親は忙しい毎日のなかでも、自分と弟二人の3人姉弟を、優しく大らかに育ててくれた。

あれは小学校低学年のころ。ふと目にした美しい文字に心を奪われた。

机の上に無造作に置かれた書類。そこに綴られた達筆な文字は、父親が書いたものだった。流れるような美しい線を書類の上からそっとなぞり、文字の練習をするのが日課になった。

小学校高学年になると、大人の読み物にも興味が出てきた。母親が読んでいた「婦人公論」を見つけ、密かに読んでみた。少し背伸びをしてドキドキしながらページをめくると、面白い言葉の言いまわしが目に飛び込んでくる。文章表現の面白さに気づき、心がときめくのを感じた瞬間だった。文を書くことに夢中になり、小説を書いたりもしていた。中学3年の時に県が募集した「計量に関する作文コンクール」に出品すると入賞第一席を受賞。「書くこと」への意欲が沸いた出来事だった。

「どうせ書くならば、できるだけ綺麗な字で書きたい」達筆な父の字を真似たり、自分なりに美しく見える文字の書き方を練習するようになった。国語について、知識を深めたいと思い進学先を決め「国文科」を専攻した。卒業後は短期大学の講師室に勤務。

国文学だけでなく「短歌」「書道」「聞香」「新聞学」「民俗学」など、他大学の著名な先生方の傍でお手伝いをしていた。様々な先生方とのお付き合いがあり、短歌や書道の本をいただくこともあった。

「勉強は一生のもの。」先生方から人生哲学を学んだような気がした。

結婚し旧家(造り酒屋)に嫁ぐ

短大での仕事は充実していたが、結婚を機に東京を離れ東北へ。

旧家(造り酒屋)に嫁ぎ、波乱万丈の30年を過ごすことになった。職業柄、親戚縁者・人との関わりが多く、厳しい御祖母様や姑・義妹弟・が同居する中で、慌ただしい日々を過ごしていた。娘2人、息子2人。4人の子を育てながら家の仕事を手伝い、あっという間の20数年が過ぎた。その間にも、姑や義弟たちとの軋轢は深まり心が休まることはなかった。

そうして45歳になったとき。夫から思いもよらない贈り物を受け取った。

『買ってきたからやってみなさい。』そう言って渡してくれたのはパソコンの「Mac」だった。

『これまでの経験を全く活かせない場所で忙しい日々を送り、窮屈な想いをさせているのではないか』そんな心配を常日頃してくれていた夫からの優しい心遣いだった。

パソコンが分かる人に依頼し、使い方の個人教授の約束まで取りつけてくれていた。

姑や義弟たちには良い顔はされなかったが、夢中になれるものが出来たことに心底嬉しくなり、毎日パソコンのスキルを磨いていった。Wordでの文章作りからmailまで。

友人達とのやり取りも楽しむようになった。独学でPowerPointもいじるようになった。

パソコンの前に座り色々なスキルを身に付けることが唯一の楽しみになった。

そんな日々が過ぎ、銀婚式を迎えた三日後のこと。夫が突然発病し、「急性膵炎」と診断された。膵臓が壊死する難病だ。当時、娘2人は東京で仕事をしており長男はアメリカの大学に在学中だった。末っ子の次男は高校3年になったばかり。

経営していた会社は機能しなくなり、借金を抱えたまま閉じるしかなかった。子供たちと毎日毎日集中治療室に通ったが、願いは届かず夫は他界。その死を悲しむ暇もなく、婚家の家族から資産分与に関する裁判を起こされ、そこから激動の9年が始まった。

こちらの言い分が全く聞き入れられない中、辛い日々が続き次男と二人、家を出た。

姻族関係終了届けを提出し婚家から離れることを選択した。

様々な出来事によりPTSDを発症し体調を崩した時期もあったが、4人の子どもたちの支えで何とか乗り越えた。

裁判所に提出する「陳述書」等の書類を9年間に何度も何度も書いていたため、文章をきちんとまとめて解かりやすく書くという勉強にはなったと感じている。

文章力と同時にパソコンの扱いも上手くなり、今振り返れば、それもひとつの人生経験だった。

そして昨年。35年間を過ごした東北を離れ、千葉県に転居。現在は、都内に勤務する次男と二人で暮らしている。休みの日は家族皆で食事を共にしたり、心安らぐ穏やかな日々を過ごしている。

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活用のきっかけ:「自分が楽しめること」を仕事にしようと決意!息子たちの言葉に気づかされた

東北を離れ千葉に転居してから、生活に馴染むまではゆっくり過ごしていた。しかし、時間が経つと「何か仕事をしなくては!」と焦る自分が出てきた。そんな時、息子たちから『お金を稼ぐということよりお母さんが一番やって楽しく充実感が得られることをした方が良いと思うよ。』と言われてハッとした。

『楽しくて、充実感が得られることは何だろう?』自分を探求していくと「書くこと」だと気づいた。

まとめサイト用の記事を執筆していた経験もあったので、得意分野である「書くことを活かした仕事を始めることにした。それがココナラとの出会いだった。 

出品サービス:女性限定*特別な書簡の文章を作り代筆致します

最初は「手紙文作成と代筆」のサービスを出品した。依頼はなかなか来なかったが、プロフィールの書き方やPRの仕方などを試行錯誤してみた。目を引くようなキャッチコピーにしようと思い、「女性限定」というキーワードを入れた。

プロフィール画像を写真から似顔絵に変えたところ、2017年の秋に初めての依頼があり、そこから徐々に相談が増えるようになる。

最近では、自身の人生経験を活かし「嫁・姑どちらの立場でも悩んでいる事を全部聞きます」という新たなサービスも出品している。

coconala.com

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取引エピソード:美しい文章や手書き文字を求める女性たちとの出会い

初めての取引は、嬉しさの高揚感と少しの不安感が入り混じり、ドキドキの心境で始まった。しかし、購入者がとても良い方だったので、やり取りもスムーズでホッとした。

感謝の言葉や高い評価をいただき、大きな充実感が得られた。

「女性限定…」のサービスなので購入者は全員女性。20代から40代までの幅広いお客様がいる。

依頼内容のほとんどが、

  • 目上の方への御礼・お世話になった上司への手紙
  • 遠い親戚へのご挨拶

というもの。

依頼者それぞれの立場になり、状況を想像しながら丁寧に書くようにしている。

年代も職業も様々な依頼者の方々とやりとりをしていると、多くの気づきが得られる。

それぞれの職場の人間関係や環境に合わせた文章を納品するために、学びは欠かさない。専門用語などの意味調べも徹底して行い、依頼者の仕事や職場環境についても調べを行ってから、筆(ペン)を執るようにしている。

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良かったこと:人から感謝されることで得られる「充実感」が人生のスパイスになる

文章や手書き文字を書くことが苦手だという人が依頼をしてくれるのだが、それぞれの購入者が自分の表現力や文字の拙さに悩みを抱えていることが分かった。ほんの少しこちらで手を加えるだけで、ぐんと良くなる文章。手書き文字で想いを伝えたいという願いを叶える、少しのお手伝い。上っ面の文章ではなく、読み手(受け取り手)が喜ぶ表現を検討し、

手紙を送る側の想いがきちんと伝わるように構成を練る。

依頼者の様々な願いを感じ取りながら、気持ちを込めて紙に向かっている。対応が難しい依頼がくることもあるが、「これ以上できない」と感じたときは途中でも断るようにしている。無理をし過ぎないことも大切な要素であり、自分の経験にもなる。

ココナラでの出品は、非常にやりがいのある仕事だ。様々なやりとりを通して得られる学びも、日々の刺激になっている。

「お金」の報酬としてはまだまだだが、「心を満たす報酬」としては最高の場だと感じている。

出品してみて気づいたことがある。それは「手書き文字」のニーズだ。メール文化であっても、やはり手書き文字を求める人はいる。人の手から生み出される文字には、印字にはない温かさがあるのではないだろうか。

手書きの美しい文字と日本語の持つ美しい言葉遣い。それをいつでもきちんと使えるように、これからも勉強し続けて行きたいと思っている。

ココナラの出品サービスを通して、人に心底感謝されること。自分の得意を活かして誰かの役に立てること。今までにない体験が、人生に新たな喜びをもたらしてくれている。

 

今後:色々なことに挑戦し、さらに充実した楽しい時間を過ごしていきたい!

趣味は『手紙を書くこと』『便箋と封筒を集めること』『寝る前の漢字ナンクロ』の3つだ。晩ご飯のあとやお風呂上がりに珈琲を飲みながら好物の「かりんとう」を傍に置きナンクロを解く。

穏やかな日々を取り戻した至福の時間だ。

東北を離れて千葉に住むようになり、大好きな歌舞伎や能を観に行く機会も増えた。

歌舞伎座能楽堂に着物を着て出かけたい!」そんな想いから、着付け教室にも通い始めた。新たな楽しみを見つけ心も晴れやか。

春の訪れを待ちながら、新しいことにもどんどん挑戦する日々。

第2の人生が始まった。

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 編集後記:人生100年時代と言われるいま。一生働き続けなければならないのかとウンザリする人もいると思う。「働く」とは何だろう?今までは「生活するため」に「働く」だった。これからは「自分を表現するため」の「働く」を意識する人たちが増えるのではないか、と静湖さんの話を伺いながら思った。そして、その先に誰かが喜んでくれる。その循環は「心を満たす」重要な人生のピースになるのだと思う。

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